ねじ伏せられた牛の上で二頭の獅子が組み合っているが、獅子の臀部には太陽を象徴するスヴァスチカと呼ばれる渦巻く放射線状の文様が刻まれ、大きさと渦巻きの方向で牛の臀部に刻まれたものとは区別されている。古代イランでは季節は夏冬の二つのみで区別され、獅子は太陽/夏、牛は月/冬を象徴したが、この銀器は香炉であったと想像され、冬から夏へ転換する新年祭の儀式にはこのような儀器が使用されたと考えられている。 関連美術品 双獅子形容器