古代エジプトで、石英の粉末を固めて胎とし、色釉をかけて焼成したやきもの。古代エジプト語ではチェヘネトといい、ガラスの呼称と同じである。杯や鉢、ビーズ、護符、動物像、象嵌用部品など各種の製品がある。エジプトでは、一般にガラス質のソーダ釉が用いられたが、これは粘土の胎に適さず、この技術の発達をみた。先王朝時代(前6000頃−前3100頃)に始まり、王朝時代の全時期を通じて行われ、ローマ支配期以後に及ぶ。

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