早くから交易の発達した中近東、中央アジア、インダス地域では当然その交易に必要な秤量システムも早くから発達し、その標準となる分銅が作られました。
中には東イランで制作されたと想像され石製容器に見られる国際様式の文様が刻まれた
石製の分銅であると思われるものもあります。
これらはイラン、メソポタミアに広く分布し、ハンドバッグ型や円盤型、動物型などが見られます。材質も石のほかには鉛製のものがメソポタミアやバクトリア地方から出土しています。バクトリア地方の鉛製の分銅は円盤型で、その両面の中心に牛の図像をあらわしたものもあります。
・Oscar White Muscarella/ Inter Cultural Style " Weights"/ Bulletin of the Asia Institute 7
1993
・堀晄/ イランおよびアフガニスタン出土の分銅について/ 深井晋司博士追悼 シルク
ロード美術論集 吉川弘文館
関連美術品
牡牛像形分銅