メソポタミアには潅奠(ライベイション)という液体を注ぐ宗教的儀礼が古くからありますが、井戸の冷水、聖水が神々に捧げられました。
南メソポタミアのバビロニアでは、死者に対する潅奠は水のみが使われたようです。更に、メソポタミアの神話には「生命の水」を捧げる話が見られます。
また神々には酒が捧げられる事も多く、ミルク、蜂蜜、油あるいはクリームが伴う事もありました。
灌奠にあたって、液体は祭主のまわりの地面に杯、椀、瓶などから注がれましたが、その器はしばしば金銀など高価な材質でつくられました。
あるいは犠牲の羊の頭、川、泉、または第二の器や門戸などにも注がれました。
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