江戸時代 18世紀 宝永5年(1708)
絹本墨画金泥
縦:147.8cm 横:64.4cm
瀧を狩野尚信が,そこから出現した龍を尾形光琳が描いたとする古昔庵好斎の極書が付属している。
狩野尚信(1607〜50)は,号は自適斎,通称は主馬。狩野孝信の次男,すなわち,探幽の弟として京都に生まれた。その墨技の冴えは探幽以上との評価さえあるが,惜しくも早世した。
尾形光琳(1658〜1716)は琳派の大成者としてあまりにも有名。
尚信と光琳では合作することが生没年の関係から不可能だが,本図の龍の図のかたわらに「宝永五年戊子元旦加之 法橋光琳画」とあって,のちに龍図が描き加えられたことが明らかと言える。なお,描き加えがあったとされる宝永5年(1708)は,光琳の江戸在住期(宝永2〜6年,1705〜09)にあたる。 (狩野)
関連美術品
瀧龍図(狩野尚信・尾形光琳合筆)