天文8〜慶長15(1539-1610)。
桃山時代の画家で、長谷川派の祖。石川県(能登)の七尾に生まれる。30代中頃までは信春と名乗り、主に仏画を描いていた。「枯木猿候図」(京都 竜泉庵)のような牧谿様や、智積院の大胆な金碧障壁画などスタイルの異なる様式を次々と自らのものとした。中でも「松林図屏風」(東京国立博物館)は、日本水墨画のひとつの頂点とされる。慶長4年(1599)本法寺に大涅槃図を描き、「雪舟五代」と自称した。晩年は枯れた印象の粗荒な筆致の作品が多くなる。

関連美術品
柳橋水車図屏風(伝長谷川等伯筆)