家形のはにわには、いろいろな形の家が見られます。多くは住居(じゅうきょ)ですが、倉庫(そうこ)もあり、窓(まど)、入口(いりぐち)、壁(かべ)、床(ゆか)など、季節風(きせつふう)が吹(ふ)いて湿度(しつど)の高い日本の気候風土(きこうふうど)に合った構造(こうぞう)は、現代の私たちの住居とあまり違いは感じられません。
この家形はにわの屋根(やね)は、軒先(のきさき)がほとんど出ていません。この屋根の形は風の強い地方か、雪の多い地方によく見られます。屋根には連続(れんぞく)する三角文が施(ほどこ)され交互(こうご)に朱(しゅ)が塗(ぬ)られています。また頂上(ちょうじょう)には4本の堅魚木(かつおぎ)が乗(の)せられています。このような家形のはにわは、死者(ししゃ)の魂が帰ってきたときのやすらぎの場として作られたもののようです。
関連美術品
埴輪 四注造家