ローマの標準的な邸宅には列柱式庭園に白色の大理石や鮮やかな色の石で作った様々なタイプの装飾彫刻で荘厳されていた。それは、柱と柱の間に一つというという原則で水平の梁にロープのようなもので吊るされていた。オッシラとは「揺れる」という意味で、大理石製のマスクや浮き彫りを表裏に施したものをいう。2ーbは、獣の毛皮を巻き付けた有髭のサチュロスが立ち、岩の路頭に置かれた演劇用の仮面に左手を差し出し何かを語りかけているような場面が描かれている。その裏面は、キトーンと長い靴を履いた若いアルミテスが岩の上に腰を下ろし、弓矢を持って画面の外にいるはずの獲物に狙いを定めようとしている。彼女の足下の猟犬は、体を乗り出して獲物の臭いを嗅いでいる。1ーaは、正装したディオニュソスの従者の女性が右手にテュルソス(杖)を持って、柱にもたれ掛かった姿が描かれている。前方には小さなヘルメ柱(ヘルメース神の頭部)が置かれている。裏面には、若い半裸のガニュメーデースが、鷲に変身したゼウス神の喉の渇きを癒すべく、水の入った鉢を差し出している光景が描かれている。これらの主題は他の作品にも頻繁に見られるものである。

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オッシラ