212シバ神図
8―9世紀 タジキスタン共和国 レニナバード州 ブンジカト
カライ・カーカーァ砦址出土
黄土上にかわ彩色
縦59.0 cm 横55.0 cm
タジキスタン国立古代博物館蔵
213悪鬼図
8―9世紀 タジキスタン共和国 レニナバード州 ブンジカト
カライ・カーカーァ砦址出土
黄土上にかわ彩色
縦41.0 cm 横24.0 cm
タジキスタン国立古代博物館蔵
作品212は右を向いた三面四臂の神が斜め前から見た角度で描かれている。それは冠を被り耳飾をつけ、優れて装飾的な鎧を着けているが、今まさに悪鬼に対し矢を放たんと弓を引き絞り、もう一組の腕で槍を構えている。恐らくこれはヴェシュパルカー・シヴァを表現したもので、ソグディアナの万神殿でこの神はインドのシヴァ神と同一視されていた。
作品213は悪鬼が描かれているが、赤い髪を振り乱し、額の第三の眼、髑髏の頭飾、大きく開けられた口が暗色の隈取で強調され、鬼気迫る表現を作り出している。シヴァ神の矢はこのような悪鬼を狙っていたのであろう(155、156頁の解説も参照)。
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シバ神図
悪鬼図