第一回 4月16日(日)
救世観音と法隆寺
法隆寺夢殿の救世観音像の特別公開に合わせて、この像を中心に西院諸像や、新宝蔵で公開される百済観音像その他、わが国の飛鳥・白鳳時代を代表する仏教美術を見学する。
第二回 5月14日(日)
国宝東寺展
数年来行われた大修理完成後の講堂諸仏を鑑賞するとともに、この公開に合わせて特別公開される東寺(教王護国寺)宝物から、平安初期に空海によってもたらされた密教とその文化に対する理解を深める。
第三回 9月23日(祝)
薬師寺と唐招提寺
奈良西の京に所在する薬師寺と唐招提寺は、わが国奈良時代の初期と晩期を代表する寺院である。この二つの大寺に残された古像を巡りながら、奈良時代の仏教美術の特色を展望する。
第四回 12月16日(土)
東大寺三月堂執金剛神と良弁僧正像の特別公開
東大寺三月堂(法華堂)の本尊である不空羂索観音の裏に、北側を向いて祭られている執金剛神像は、良弁伝説と絡み合いながら東大寺の草創を考える上で、欠く事の出来ない重要性を秘めている。一年を通じてこの日のみ開帳される執金剛神像を中心に東大寺を巡り、天平の息吹を味わう。