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展示スケジュール EXHIBITION 秋のオープン
9月1日(金)〜12月15日(金)

秋季特別展
二十一世紀への橋掛かり
 白洲正子の世界
白洲正子
     
     
 

白洲正子さんについて

樺山伯爵家の令嬢として生まれ、幼少より能を学び、日本の古典文学に親しんだ白洲正子さんは、戦後荒廃した日本人の精神の拠り所となるものを語りつつ、数多くの著作を残し、一昨年八十八歳の生涯を終えられました。

青山二郎、小林秀雄との交流によって鍛えられた、彼女の文筆活動は多岐にわたり、「能」「西行」「明恵上人」の精神に迫り、また近江の油日(あぶらひ)神社、檪野(らくや)寺から始まった「かくれ里」への旅では、各地に残る伝統の精神に触れて行きます。また、着物をはじめとする工芸品、骨董との付き合いからも「伝統に生きる」ことを追求し続け,その練りあがりゆく思想のままに、白洲正子さんは生きたのです。

白洲正子さんの著作は、現在も老若男女を間わず幅広い層に支持されています。それは彼女の文章が、確かな審美眼と、常に自ら足を運び体験した事実を裏付けとして、およそあらゆる事柄に対して、その本質を正確無比に言い当てているからではないでし ょうか。

秋期特別展「白洲正子の世界」では、生い立ち、能、骨董とともにある暮らし、「かくれ里」への道行き、匠などのコーナーを設け、特に白洲正子さんの収蔵品約160展と写真パネル等を展覧いたします。この展覧会は、それらを通し、生涯を通じて縁の深かった近江の山中で、来館者とともにその本質を貫く精神に触れようとする初の試みです。

 



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