鶏を銜える山猫形リュトン

大山猫と鶏型リュトン
リュトンは西アジアが起源で、この型の大山猫型リュトンは多くが後期パルティアの時代のものとされるが、この迫真の写実的表現は西アジアには見られない。

前半身に刻まれた銘文の数字は全体の重量を示していると考えられ、バクトリア王朝初期の重量単位に一致することから、これは紀元前2世紀後期-紀元前1世紀の作であろうと考えられている。一説には大山猫のテーマは東征した酒神ディオニュソスと深く関わり、アレクサンダー大王に擬えているとも考えられている。また、ペルシャを襲うギリシャを象徴したという説もある。

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