Back Next Prev



@石山寺(いしやまでら)
  749年、聖武天皇が東大寺大仏造立の際、黄金発掘を祈願して良弁僧正に如意輪観音を祭らせ開かれた寺院です。平安時代には貴族の参詣が流行し、紫式部がここに7日間参籠して源氏物語の構想をまとめたとか。国宝の本堂は、天然記念物に指定された巨大硅灰石の上に建てられています。木々の間から露出した巨石は、本堂や多宝塔と壮大な調和を見せ、「石山秋月」として近江八景の一つに数えられる観月の名所ともなっています。 石山寺
【石山寺】 ●滋賀県大津市石山寺1丁目1-1 お問合せ/TEL.077-537-0013 入山料/大人500円、小学生250円 入山時間/8:00〜16:30(最終入山 16:00) 京阪石山寺駅より徒歩10分、JR石山駅よりバスで10分

  石山寺から国道422号線を南下します。南郷洗堰を過ぎて2kmほど。堰を越えて急流となった瀬田川の西岸、立木山の麓に立木観音の参道入口の石段が見えてきます。

A立木観音(たちきかんのん)

  正式には「立木山安養寺」。弘法大師空海が、一本の立木から彫ったという等身大の観音さまを本尊として、厄除けの「立木さん」の名で親しまれ、人々の信仰を集めています。
  立木山中腹の本堂までは急な石段が670段。ご参拝は体力とご相談の上。

立木観音
【立木観音】 ●滋賀県大津市南郷5丁目20-20 お問合せ/TEL.077-537-0008 入山無料 入山時間/9:00〜16:0 0 JR石山駅より大石方面行バスで30分、立木観音前下車

  立木観音から500mほど行くと、国道422号線は鹿跳橋を渡って信楽方面へ向います。宇治へは、ここから3号地方道大津南郷宇治線をとります。瀬田川を左手に見、曽束大橋を渡ると右手に見ながら、大自然満喫のドライブとなりますが、くれぐれも安全運転で。
  瀬田川が宇治川と名をかえ、たっぷりと水量が増してくると「天ケ瀬ダム」。しばらく行くと、道は宇治の市街地に入り、駐車場や商店の看板が平等院が近いとおしえてくれます。

B平等院(びょうどういん)

  1052年、宇治関白藤原頼通が、父道長の別荘を寺院に改め、平等院としました。池ごしの優雅な姿で有名な「鳳凰堂」は、翌年、阿弥陀堂として建てられ、ときの最高の仏師定朝作の阿弥陀如来座像が安置されました。浄土信仰が各層に広まっていた創建当時、西方極楽浄土を現わしたとされる美しい庭園も堂宇も千年の時を越え、1994年には「古都京都の文化財」としてユネスコの世界遺産にも登録されました。

平等院

C平等院ミュージアム鳳翔館(ほうしょうかん)

  1965年完成以来、平等院の貴重な遺産の収蔵展示をになってきた宝物館の老朽化に伴い、2001年3月、それにかわる総合博物館として開館したのが「鳳翔館」です。梵鐘、鳳凰など国宝物の展示のほか、最新のデジタル技術を用いた体験型エコミュージアムとして人気を集めています。 平等院ミュージアム鳳翔館
平等院】【平等院ミュージアム鳳翔館】 ●京都府宇治市宇治蓮華116 お問合せ/TEL.0774-21-2861 拝観料(鳳翔館入館含む)/大人600円、中・高生500円、小人300円(団体割引有) 鳳凰堂拝観料/大・小人500円   拝観時間/「鳳凰堂」3〜11月 9:30〜16:10、12月〜2月 9:30〜15:30(閉館15分前に入館のこと)「鳳翔館」3〜11月 9:00〜17:00、12月〜2月 9:00〜16:00 JR奈良線宇治駅より徒歩12分、京阪宇治線宇治駅より徒歩10分

  ここからは徒歩で散策。平等院の表参道から、橘橋、朝霧橋と渡り、宇治川対岸を少し上流方向に歩きます。宇治発電所下流の「観流橋」を過ぎると、左手に興聖寺の門があります。

D興聖寺(こうしょうじ)

  「琴坂」の名で親しまれる、なだらかな坂の参道は、春・秋が特に美しい人気の観光スポットとなっています。興聖寺は、開祖道元によって深草に創建されましたが、その後廃絶。1648年に、淀城主永井尚政が今の地に再興しました。閑静な境内は、茶人でもあった尚政の好みのようです。
  平安時代中期の作、木造聖観音像は、かつて源氏物語「宇治十帖」の古跡「手習の杜」に祭られていたことから、「手習観音」と呼ばれています。

興聖寺
【興聖寺】 ●京都府宇治市宇治山田27-1 お問合せ/TEL.0774-21-2040 境内拝観自由、本堂拝観/志納金(300円以上) 拝観時間/9:00〜17:00 JR宇治駅より徒歩17分、京阪宇治線宇治駅より徒歩10分

  宇治には沢山の歴史・文化スポットがあります。又、源氏物語「宇治十帖」の舞台を、江戸時代の風流人たちが物語に即して定めたという古跡があちこちにあります。これらを巡ってみるのも楽しいもの。今回の旅の最後は、「浮舟」の古跡のある三室戸寺を訪ねます。

E三室戸寺(みむろどじ)

  西国三十三ヶ所巡礼の十番礼所として信仰を集める三室戸寺は、「花の寺」としても有名です。参道横には1万本のツツジと五千本の紫陽花が季節を彩ります。所蔵品は藤原時代の作品が多く、霊宝殿には有名な釈迦如来立像などがあります。

三室戸寺
【三室戸寺】 ●京都府宇治市菟道滋賀谷21 お問合せ/TEL.0774-21-2067 入山料/大人500円、小・中学生300円 拝観時間/4月〜10月 8:30〜16:30、11月〜3月 8:30〜16:00 京阪三室戸駅より徒歩15分



Back Next Prev