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山月蒔絵文庫 本阿弥光悦作
「愛陶品目録」青山二郎著
白磁丸壺 銘「白袴」
   しかし彼は一つの職業につくことなく、昭和54年に77年の生涯を閉じる。

   「青山学院」教授陣の一人であった河上徹太郎は回想する。「骨董から人物評論に到達した彼は、その同じ眼、同じ手口で現実社会を鑑賞し批評した。〜彼は当代稀な文明批評家であった」。

   「美とは魂の純度の探求である」と青山二郎は言った。彼は、美しいものをひたすら虚心に「観て」「弄る」ことで、人生や文学の真の姿を見出していったと言えよう。多くの初公開の作品を含む今展で、噂や伝説が先行していた青山二郎の、強く純粋な魂と眼差しを自らのものとして感じて頂ければ幸いです。

井戸徳利
講演会
MIHO MUSEUM 南レクチャーホールにて
11月4日(土) 14:00〜15:30
「いまなぜ青山二郎なのか」
白 洲 信 哉  氏

   絵画、骨董、工芸品をはじめとする、日本文化の保存と継承を幅広くプロデュースする粋人。本展や、当館で開催された「生誕百年記念 小林秀雄 ―美を求める心―」(2003年夏季)を企画。著書に「白洲正子の贈り物」世界文化社など。父方の祖父母は白洲次郎、正子夫妻、母方の祖父は小林秀雄。

・参加ご希望の方は事前に電話でご予約下さい。[広報係] TEL 0748-82-3411

・講演会は無料ですが、美術館入館料は必要です。

[作品]
山月蒔絵文庫 本阿弥光悦作
中右 井戸徳利
中左 「愛陶品目録」青山二郎著
白磁丸壺 銘「白袴」 李朝時代
  大阪市立東洋陶磁美術館蔵



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