けれども古代職人の工夫は、それに留まりませんでした。やがて彼らは様々な色彩─ 赤、緑、紫、白、黄色などのガラスを作り上げ、透明なガラスを発明し、大理石のような文様、花や動物や神様の顔を入れたモザイクガラス、金箔を入れたゴールドサンドイッチガラスなど、天然石では表現しきれない自由自在なデザインを、実現したのです。
 　このたび大英博物館より、貴重なガラス資料をお借りして行われる本展は、古代のガラス職人が成し遂げた、豊かにして高度な色彩と文様の拡がりを、再発見させてくれることでしょう。ガラスを巡る人類の叡智を、どうぞご覧下さい。