ガラスを、人類で最も早く手にしたのは、金属工芸が盛んであったオリエント世界でした。ガラスは、初めて人間の手で作った“宝石”だったのです。
ガラスに求められた最初の役割は、天然の宝石とそっくりであることでした。中でもラピスラズリと呼ばれる青い天然石は、遠くアフガニスタンからしか産出しなかったため、メソポタミアやエジプトの人々にとってあこがれの石でした。それを真似て、多くの青いガラスが作られたのです。