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MIHO MUSEUM は、今年10年目を迎えます。初心に帰ってシンプルに「美しいもの、愛らしいものを喜び楽しむ展覧会」を企画致しました。というのは、MIHO MUSEUM のコレクションが、そのように集められたものだからです。 ![]() 暮らしの中で、自然に美しいものと過ごす時間を大切にし、「いいものは沢山見ないとだめよ。」と周りの背中を押して、いいものに触れさせようとしたMIHO MUSEUM の創立者・小山美秀子、その蒐集は40年以上に及びましたが「素晴らしいものを皆で分かち合いたい。」という気持ちが、この美術館を建てることになった、そもそもの動機でした。 ![]() 創立者のニックネームは「カメさん」と申します。この度はどうぞ「カメさん」とご一緒に、美しいものや愛らしいものを、無邪気に楽しんでお過ごし下さい。いろいろな作品たちが展示室の中で、皆さんのおいでを、心よりお待ち申し上げております。 |
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カメさんが、呼び掛けます。 たのしいわねえ ようこそみなさん まあ、すてき これ、ご覧になった? ![]() 長沢芦雪の「旭大亀図」、大きく乗出した亀の上半身が、ほんのり染めた旭光に輝き、いまにも何かを語りかけそうです。
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てっくてっくてっく・・・豹を背負ったエジプト女性が歩いて行きます。黄金でできた拝火教のチビ神官は、マスクを被って佇みます。古代ローマの昔より、ふわりと飛んだフレスコの天使、ふくよかな仏、善美を尽した経帙、匂い立つ香水杓。 ところで、日本の春と言えば桜です。「世の中に 絶えて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし」 ![]() いつ咲くか、いつ散るのかと気になって、ちっとも心穏やかになれないとやら文句を言った、かの在原業平が心ときめかせて眺めていた花は、野山にぽっかりと浮かび上がる薄紅色の山桜でした。 |
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さて今年は、MIHO MUSEUM の桜も早まりそうです。小さな茶箱にお道具をぎっしり詰めて、花の下でのピクニックと行きましょう。え、茶箱の中身をよく見せてほしいって?それは、いらした時のお楽しみ。
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煌めく古代ガラス、豪華なペルーの羽毛ポンチョ、植物が染めた布の数々、美しい命の結晶、光の結晶、カメさんの集めたものばかりです。 |
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MIHO MUSEUM が10周年を迎える今年、創立者であるカメさんの暖かいもてなしを、どうぞお楽しみ下さい。 |