明治時代には、陶磁器や漆器、金工など多くの工芸品が海外輸出されるようになりました。高い技術と東洋的モチーフにより注目を浴びた日本陶磁は、当時盛んに開催されていた万国博覧会にも出品され、ヨーロッパにジャポニスム旋風を巻き起こすきっかけとなったのです。その後1900年代にはアール・ヌーヴォー様式をはじめとする新たなデザインがヨーロッパを中心に流行し、日本でもその影響のもとに新たな作風を模索し、やがて創造性を重視した陶芸作品が制作されるようになっていきます。
本展は、近年の新たな研究成果を踏まえながら、明治・大正時代の日本陶磁の変遷をご紹介します。海外からの里帰り品を中心として、作品および資料約130点をご覧いただきます。
