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予告 EXHIBITION

秋季特別展
  白洲正子の世界
白洲正子  撮影:野村昭夫/芸術新潮

撮影:野村昭夫/芸術新潮
   
     

         
 

一昨年88年の人生を舞い収めて生涯を閉じた随筆家、白洲正子の初の回顧展。
白洲正子さんは20世紀とともにありながら、日本人が現在失いつつある大切な源の思想と行き方を、お能、文学、骨董などを通じて論じ、また自身もそのままに歩まれました。その行き方は21世紀へのメッセージだったのかも知れません。多岐に亘るその姿を追体験するうちに、それらの一つ一つが眼に見えない一本の太い心棒で貫かれていることを感じます。秋の信楽の山中で心ゆくまで白洲さんと語り合うほどに、今日を精一杯生きる勇気が湧き、自分自身の立っている場所を再認識したくなる。それが何であるのか、訪れた皆様は、各々の想いをもたれることでしょう。あなたが家を一歩出た瞬間から「かくれ里」への旅はすでに始まっているのです。

 


「壺中の天」を振り返って

  国内外から古信楽の壷、甕など187点を集めて開催されたMIHO MUSEUM 初の特別展 「信楽―壷中の天」 は、会期中4万7千人の来館者で賑わい、好評のうちに幕を閉じた。
展示室に著名な文化人の古信楽への賛美のことばを揚げ、それらに導かれながら鑑賞を進めていくという試みは、鑑賞者の信楽焼に対する親しみを増すと共に、古信楽の味わいをわかりやすく伝えることができたのではないかと思う。
いにしえの中国の仙人が壷の中に入り、至福の時を過したという故事からつけられたこの展覧名。
目を閉じればその姿が瞼の裏に浮かび、いまでもその時の感動が心の中に鮮やかに甦ってきたならば、もう二度と一同に会することのないであろう壷たちにとってもこれ以上の幸せはないであろう。
 
 

「信楽―壺中の天」アンケート投票結果

来館された方に、お好みの展示品を選んでいただきました。

ベスト3 (投票総数14,432)
1.壷       989票 (特別展図録 No.54)
2.桧垣文大壷 549票 (特別展図録 No.18)
3.蹲壷      504票 (特別展図録 No.187)
       
撮影:藤森 武
 
*The Cleveland Museum of Art,John L.Severance Foundation, 1973.18



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