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滋賀探訪
信楽
1250年の伝統を今に受継ぐ陶芸の町、信楽。
滋賀探訪第1回目はMIHO MUSEUM のある
信楽の町をご紹介します。
◆信楽焼
  日本六古窯の一つに教えられる信楽焼。その歴史は古く、鎌倉時代に始まったといわれています。
  室町時代に入ると、さかんに壺類が作られ、茶人 武野紹鴎(たけのじょうおう)や千利休に茶道具として見出され、紹鴎信楽、利休信楽などの名を今に残しています。
  現在では食器のほか小物から庭園陶器にいたるまで、大小様々な陶製品が作られ、信楽焼の大きな特長となっています。特におどけたタヌキの焼物は有名で、町を歩けばあちこちにその姿を見ることができます。
  オシャレなショップが軒を連ねる表通りを一筋入ると、登窯(のぼりがま)の赤レンガのエントツやたちざやの垣根など、信楽ならではの叙情的な風景に出会うこともできます。
タヌキ たちざやの垣
たちざやの垣のある道。「たちざや」とは、登窯の中の棚の足に使われた筒状の焼もの。
登窯のエントツ
細い坂道の向こうに登窯のエントツが見える
◆国趾 紫香楽宮跡 (しがらきのみやあと)
  天平14年(742年)聖武天皇は、大仏建立の大願を発し、この地に離宮を造立、ここを都と定めました。しかし二年後の天平16年、都は再び平城京に移されたため、大仏はここで完成されることなく、後に奈良の東大寺で実現されました。
  信楽の歴史の原点ともいえる離宮跡は、近年の発掘調査により、宮町遺跡で、今も残る礎石は、甲賀寺跡であることがほぼ確定しています。

【紫香楽宮跡】 ●信楽町黄瀬 信楽高原鉄道紫香楽宮跡駅より徒歩10分

紫香楽宮跡
◆飯道神社 (はんどうじんじゃ)
  水口・甲西両町にまたがる飯道山の山頂近くにある古社、飯道神社は、奈良時代に建立され、修験道の霊場として栄えました。
  後に兵火のために焼失、現在の本殿は江戸時代初期に再建されました。桃山時代の様式を示す本殿は国の重要文化財に指定されています。
  麓から、30分程の道程は、甲賀流忍法の修行の場であったともいわれる山道だけに、ちょっとした登山となりますが、豊かな自然と、山頂近くからの展望が疲れを忘れさせてくれます。

【飯道神社】 ●信楽町宮町 信楽高原鉄道紫香楽宮跡駅より徒歩80分

飯道神社
◆鶏鳴の滝(けいめいのたき)
  三重県境に近い笹ヶ岳の山頂に古い寺跡があります。寺跡の閼伽池(あかいけ)には黄金の鶏が住み、元旦の朝に新年の幸を告げるという伝説にちなんで名付けられたのが鶏鳴の滝です。
  信楽の中心部から車で10分程、静かな林道を少し上ると「ザー」という音と共に水煙が見えてきます。澄んだ空気と美しい滝に心が洗われる癒しのスポットです。

【鶏鳴の滝】 ●信楽町神山 信楽高原鉄道信楽駅よりタクシー15分

鶏鳴の滝
◆滋賀県立陶芸の森
  信楽一望の高台にある「陶芸の森」には、信楽焼を展示紹介する「信楽産業展示館」、陶芸家を育成し、創作の芽を育むための「創作研修館」、陶芸専門の美術館「陶芸館」などがあり、今年で開館10周年を迎えます。
  陶芸の国際交流の場としてつくられたこの施設は、人とモノと情報が集う文化公園。野外展示場やウォーキングコースなどもあり、森林浴を楽しみながらの散策もできます。

【滋賀県立陶芸の森】 ●信楽町勅旨 信楽高原鉄道玉桂寺駅より徒歩10分 お問合せ/TEL.0748-83-0909

滋賀県立陶芸の森
滋賀県立陶芸の森
◆信楽伝統産業会館
  信楽焼の歴史と今を紹介するこの施設では、古くは天平時代のものから、現代作家の斬新なやきものまで、貴重な作品が常設展示され、信楽焼の歩みを通観することができます。
  現代作品の展示は常時催され、陶芸の最新情報が常に発信されています。

【信楽伝統産業会館】 ●信楽町長野 信楽高原鉄道信楽駅より徒歩5分 お問合せ/TEL.0748-82-2345

信楽伝統産業会館



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