2015年秋季特別展
ニューヨーカーが魅せられた美の世界
ジョン・ウェバー・コレクション
会期 2015年9月15日(火)〜12月13日(日)
主催:MIHO MUSEUM 京都新聞社
後援:駐大阪・神戸米国総領事館
滋賀県 滋賀県教育委員会
BBCびわ湖放送 エフエム京都
協力:日本航空
  ドイツ系アメリカ人であるジョン・C・ウェバー氏(1938-  )は美術愛好家であると同時に、トライアスロン世界王者の顔をもつスポーツ愛好家でもあります。氏は長年ニューヨーク・コーネル大学メディカルカレッジで解剖学と医療用画像処理の教鞭を執ってきました。65歳を越えて始めたマラソンがきっかけとなり、トライアスロンへ挑戦、現在ハーフも含めると実に150回近い出場を数えています。しかも数々の優勝経験をもつ、まさにアイアンマン、超人的な体力の持ち主といえます。この5月のハワイでの大会でも優勝、今回の展覧会にも10月のハワイ・コナ大会直前の来日となります。「計画を立て、自分に厳しく追い求めていく。アイアンマンを極めたように、美術蒐集も同じこと。それは私の生き方である」とウェバー氏は語っています。それに加えて大学で教鞭を執ることで培われた鋭い鑑識眼も持ち合わせているといえます。
ゴールするウェバー氏
(アイアンマン世界選手権 
ハワイ・コナ2013.10)
image © finisherpix
  氏の蒐集の歴史はそう古いものではありませんが、1960年代を通して日本美術を蒐集したメアリー・バーク女史とも親しく、「メアリーの高水準に憧れる」「人生で何をしようとも最高を目指す」と情熱を燃やして今も続けられるコレクションの幅はとても広いものとなっています。氏のコレクションには大きく分けて日本美術と中国・朝鮮美術、そしてビザンティン美術があります。今回の特別展では、室町水墨から浮世絵などの江戸期のもの、そして明治期の日本画といった絵画作品、縄文から近世までの陶磁器、根来、蒔絵の漆工芸品、近世近代の着物ほか染織品など、多岐にわたる日本美術と、すでにメトロポリタン美術館に寄贈されている青銅器や唐三彩、俑の中国美術そしてビザンティン美術の中から、厳選した160点余りを、会場を分けて展観いたします。そこには初期のコレクションであるレンブラントのエッチングも含まれています。辻惟雄館長とのご縁で実現したともいえるこのたびの特別展。メトロポリタン美術館に寄贈されたものも含めて展観されるのは初めてのことであり、もちろん氏のコレクションは日本初公開となります。生粋のニューヨーカー、ジョン・C・ウェバー氏が魅せられた美の世界をご堪能いただければ幸いです。
川瀬巴水筆 十和田湖神代ヶ淵
二曲一隻
1920年頃
Image © John Bigelow Taylor
川瀬巴水筆 十和田湖神代ヶ淵
二曲一隻
1920年頃
Image © John Bigelow Taylor



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